数学の問題を解くには、いろいろなことができなければいけません。問題の難易度が上がれば要求は更に高くなります。今回は、入試などで出題される『連比』について、どのように考えればよいかの一例を書きます。
問題
直線上に点A・B・C・Dがある。線分ABとBDの長さの比は2:3で線分ACとCDの長さの比は2:1である。このとき線分AB・BC・CDの比を求めなさい。
解答例
AB:BD=2:3とAC:CD=2:1より
AB:BD:AD=2:3:5=2/5:3/5:1
AC:CD:AD=2:1:3=2/3:1/3:1
BC=AC−AB=2/3−2/5=4/15であるから、
AB:BC:CD=2/5:4/15:1/3=6:4:5
解説
上の解答では、1/3は3分の1のことです。以降、考え方を書きます。
まず、問題に「直線m上に点A・B・C・Dがある。線分ABとBDの長さの比は2:3で線分ACとCDの長さの比は2:1である。」とあるので、具体的な図をどこかに書きます。頭の中でイメージできるなら、全て正しく頭の中で書けばいいです。途中で無理となったら具体的に紙に書いてください。また考えを進めると同時に、わかることを図に書き込みましょう。今回、図は省略します。
問題文の「線分ABとBDの長さの比は2:3」「線分ACとCDの長さの比は2:1」は数式化できるので、数式にします。これは解答例のAB:BD=2:3とAC:CD=2:1です。
また、図を見ると、2つの比AB:BDとAC:CDについて、全体のADが共通になることがわかります。この共通部のADを基準(AD=1)にしたときの比を作ります。上の解答例ですと、AB:BD:AD=2/5:3/5:1とAC:CD:AD=2/3:1/3:1のところです。
この2つの式はAD=1としたときの式なので、AB=2/5,BD=3/5,AC=2/3,CD=1/3がわかります。わかりたいのはAB:BC:CDです。あとはBCがいくつかわかればよい。ここで、BC=AC−ABですから、BC=4/15となります。
ADを基準としたときのABとBCとCDの比がわかりました。これを数式にしてまとめます。解答例の最後の式になります。
大切なこと
① 問題が何を言っているのかを的確に捉えること
② 問題からわかることを式や図として示しておくこと
③ ①②から更に何がわかるかを考えること
④ ①②③を繰り返し、答えまでの道筋を見つけること
になります。上の問題では文章で書きましたが、図から判断すれば一瞬で終わります。
さまざまな問題に対応させるためには、問題演習を多くこなし発想に慣れることが大切です。自力で答えまでたどりつけるようになるため、練習を頑張りましょう。
藤枝駅前校 番頭先生
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