KATEKYO知恵袋
職業紹介シリーズ「経営者」〜自分のアイデアで世界を変える仕事〜
2025年06月18日
みなさん、こんにちは!今回の職業紹介シリーズでは「経営者」という仕事について紹介します。経営者とは、会社やお店を作って、それを運営していく人のことです。
皆さんも食べたことのある人気のラーメン店のオーナーさんや、大好きなゲームを作っている会社の社長さんなども経営者といえます。この世界には、大きな会社から小さなお店まで、さまざまな「経営者」がいるんですよ。
経営者の仕事は、自分のアイデアやビジョン(将来の夢や目標)をもとに、会社やお店を動かしていくことです。具体的にどんなことをするのでしょうか?
【日々の仕事】
大切な決断をする:どんな商品を作るか、どこにお店を出すか、誰を採用するかなど、会社の未来を左右する決断をします。
戦略を考える:会社をどう成長させるか、競争相手との差別化をどうするかを考えます。
チームづくり:一緒に働く仲間を集めて、みんなが力を発揮できる環境を作ります。
お金の管理:会社のお金の使い方を決め、儲けを出すための計画を立てます。
小さなカフェを経営している人は、自分でコーヒーを入れたり、お客さんと会話したりすることもあります。一方、大きな会社の社長さんは、何百人、何千人もの従業員の仕事を調整し、大きな決断をする役割が中心です。
経営者になる道筋はひとつではありません。いろいろな経験を積んでから経営者になる人もいれば、学生のうちに起業(自分で会社を始めること)する人もいます。
【経営者になるパターン】
会社員からの独立:普通の会社で働いて経験を積んだ後、自分の会社を始める
家業の継承:親や親戚が経営している会社やお店を引き継ぐ
学生起業:学生のうちにビジネスのアイデアを思いついて起業する
趣味からの発展:好きなことや得意なことをビジネスに発展させる
例えば、経営者で有名なスティーブ・ジョブズ氏は、大学を中退してアップルという会社を友達と一緒に始めました。日本のユニクロを創業した柳井正氏は、お父さんの小さな洋服店を継いで世界的な企業に育て上げました。
若いうちから経営者として成功している人もたくさんいます。
例えば、Facebookを作ったマーク・ザッカーバーグさんは、大学生の時にソーシャルネットワークサービスを立ち上げ、世界中の人々をつなげるサービスを作りました。日本でも、10代でプログラミングを始めて、その後アプリ開発会社を立ち上げたという方もいます。
彼らに共通しているのは、「自分のアイデアを実現したい」という強い思いと、失敗を恐れずにチャレンジする勇気です。
経営者の最大の魅力は、頭の中にあるアイデアを実際のビジネスとして形にできることです。「こんなサービスがあったらいいな」「この問題を解決したい」という思いを、自分の手で実現することができます。例えば、学生時代に感じた不便さを解決するアプリを作ったり、地域の人々に喜んでもらえるお店を開いたりと、自分の創造力を存分に発揮できるのです。誰かに指示されるのではなく、自分の意志で新しいものを生み出せる喜びは、経営者ならではの特権と言えるでしょう。
自分が立ち上げたビジネスが成功したときの達成感は、言葉では表現できないほど大きなものです。お客様から感謝の言葉をもらったり、社会に良い影響を与えられたりしたときの喜びは、経営者だからこそ味わえる特別な体験です。また、事業が軌道に乗れば、会社員時代では考えられないような収入を得ることも可能になります。努力次第で収入に上限がないのも、経営者の大きな魅力の一つと言えるでしょう。
経営者になると、会社で起こるすべてのことに対する最終的な責任を負うことになります。商品に問題があった場合、従業員がミスをした場合、売上が上がらない場合など、あらゆる問題の責任は経営者にあります。会社員であれば上司や会社が責任を取ってくれますが、経営者には誰も助けてくれません。お客様からのクレーム対応、資金繰りの心配、従業員の管理など、常に様々な問題に直面し、それらをすべて自分で解決しなければならないプレッシャーは想像以上に大きなものです。特に事業がうまくいかないときは、精神的な負担が非常に重くなることもあります。
会社員であれば毎月決まった給料がもらえますが、経営者の収入は事業の成果によって大きく左右されます。事業が好調なときは高収入を得られる可能性がありますが、不調なときは収入がゼロになることもあります。また、起業には必ず失敗のリスクが伴います。統計によると、新しく設立した会社のうち10年後には3割の会社が撤退してしまうといわれています。自分が投資したお金を失うだけでなく、借金を背負ってしまう可能性もあるため、経営者になるには大きな覚悟が必要です。安定した生活を求める人にとっては、この不安定さは大きなストレスになるでしょう。
(参考:「企業生存率とは?企業が10年生き残る確率や生存率を高めるポイント」)
経営者になるためには、始める事業に精通した資格を持つことはもちろんのこと、以下のようなスキルや能力を必要とします。
リーダーシップ:みんなをまとめて、同じ目標に向かって進む力
問題解決能力:困ったことが起きても、解決策を見つける力
コミュニケーション力:自分の考えをわかりやすく伝え、人の話をよく聞く力
計画力と実行力:計画を立てて、それを実際に行動に移す力
お金の知識:収入と支出を管理し、利益を出す知識
これらは生まれつき持っている才能ではなく、経験を通じて身につけることができます。たとえば、学校の文化祭で出店を企画したり、部活動のキャプテンを務めたりする経験も、将来経営者になるための良い練習になりますよ。
これらに限らず、「将来、経営者になりたいな」と思ったら、今からできることがたくさんあります。
いろいろなビジネスに興味を持つ:身の回りのお店やサービスがどのように運営されているか観察してみよう。
経営に関する本を読む:経営者の伝記や、ビジネスの基本が書かれた本を読んでみよう。
小さなビジネス体験:文化祭での出店、ハンドメイド作品の販売、ネットショップなど、小さなビジネスを経験してみよう。
チームでの活動:部活動やボランティア活動で、チームをまとめる経験をしてみよう。
お金の管理:おこづかいの管理から始めて、収入と支出のバランスを考える習慣をつけよう。
経営者という職業は、自分のアイデアで世界を少しずつ変えていける、とてもやりがいのある仕事です。大きな会社の社長から小さなお店のオーナーまで、形はさまざまですが、「自分の思いを形にする」という点では共通しています。
もちろん、簡単な道ではありません。失敗することもあるでしょう。でも、多くの経営者は失敗から学び、再び立ち上がっています。
みなさんも、「こんなものがあったらいいな」「このサービスをもっと良くしたいな」という思いがあれば、それはビジネスのタネかもしれません。自分のアイデアを大切に、少しずつチャレンジしていってくださいね。