
KATEKYO知恵袋
共通テスト直前期の「NG習慣」5選|よくある失敗とその対策
2025年12月03日

大学入学共通テストまで、いよいよ1か月あまり。追い込みのこの時期、勉強に一層力が入る一方で、「頑張り方」を間違えると、本来の実力を発揮できないまま本番を迎えてしまうこともあります。
受験生本人はもちろん、支えるご家庭にも、焦りや不安が広がりやすいこの時期。そこで今回は、共通テストで1点でも多く取るために、直前期に陥りがちな“NG習慣”とその対策法5つと保護者の皆さまが意識したいサポートのヒントをご紹介します。
「今の勉強法でいいのかな?」「友達が使っている問題集の方が効果がありそう」-そんな不安から、新しい教材や難易度の高い参考書に手を出してしまうケースがあります。
しかし、直前期に新しい問題集に取り組むと、既習範囲の復習が手薄になり、知識があいまいになるリスクが高まります。
この時期は、“新しいことを覚える”よりも、“これまで学んだことを確実に思い出せる状態にする”ことが大切です。愛用してきた参考書や問題集を繰り返し解き、「できる」状態を増やすことに集中しましょう。
「何か新しいことを始めなくていいの?」と口出ししたくなる気持ちをグッとこらえて、これまでの努力や継続していることを認める声かけを意識しましょう。
「今までの積み重ねが一番の力になるよ」という一言が、迷いを断ち切る支えになります。
「夜の方が集中できる」「遅くまでやらなきゃ不安」といった理由で夜型生活になる受験生は少なくありません。
しかし、共通テストの試験開始時刻は朝9時過ぎ。夜型に慣れてしまうと、本番の午前中に頭が働かず、実力を出しきれない可能性があります。
共通テストに向けて、“朝型”の生活リズムを整えることが重要です。毎朝決まった時間に起き、午前中からしっかり勉強を始めることで、試験本番に向けた体と脳の準備ができます。
朝の声かけや朝食の用意など、生活リズムを整えるサポートが効果的です。休日も含めて「同じ時間に起きる」習慣が大切なので、家族で協力して朝型ペースを作っていきましょう。
「10時間以上勉強しなきゃ!」という焦りから、とにかく時間を確保することばかりに目がいきがち。
しかし、長時間ダラダラと続けても集中力が続かず、記憶の定着も効率も下がってしまいます。
この時期こそ「何を・いつ・どうやるか」を明確にした質の高い勉強が必要です。
毎日の計画を立て、こまめに休憩を挟みながら、集中力が持続する方法を工夫しましょう。
「一日○時間」ではなく、「今日はこの単元の復習を終わらせる」など、目標ベースの勉強法を意識してみてください。
勉強時間だけに注目するのではなく、「今日は何を頑張ったの?」と内容に寄り添う声かけをしましょう。
疲れている様子が見えたら、無理に続けさせず、休むことも肯定的に伝えることが重要です。
直前期は模試や過去問を繰り返す時期ですが、点数にばかり注目すると、結果に一喜一憂してメンタルが不安定になりがちです。
「こんな点数で本番大丈夫だろうか…」という思いが頭をよぎると、本来の集中力を維持することが難しくなります。
模試や過去問は「できなかった問題から学ぶためのツール」と割り切ることが大切です。点数よりも、「なぜ間違えたのか」「次にどうすれば解けるか」に目を向け、弱点補強の材料として活用しましょう。
模試の点数に一緒になって落ち込んだり、必要以上に励ましたりするのではなく、冷静に受け止める姿勢を見せましょう。
「間違いから学べていることがすごいよ」と声をかけることで、成長を認めてもらえたという安心感を与えられます。
不安や緊張を感じながらも、「弱音を吐いちゃいけない」「自分で乗り越えなきゃ」と我慢してしまう受験生は多いものです。しかし、ストレスをため込むと、集中力や体調に悪影響を及ぼし、効率的な学習ができなくなってしまいます。
不安を抱えたら、「話す」「書く」「休む」などで自分の気持ちを整理する時間を持つことが大切です。特に、言葉にするだけでも心が軽くなることがあります。信頼できる人に話すことで、自分を客観視するきっかけにもなります。
無理に聞き出そうとせず、いつでも話せる雰囲気を作ることが第一歩です。
「最近どう?」と日常会話の中でさりげなく話しかけたり、共通テストの話題に触れすぎないよう気をつけたりするなど、受験を“日常の一部”として自然に支える姿勢が理想的です。
受験直前期は、「時間がない」「もっとやらなきゃ」と不安が募る時期です。ですが、今こそ大切なのは、“正しく焦る”こと。
「これまでやってきたことを信じる」
「体調を整える」
「自分のペースで着実にやる」
この3つを意識するだけでも、本番の力を最大限に発揮できる準備になります。
ご家庭でも、焦る気持ちを支えながら、日々の生活を穏やかに保つことが大きな力になります。
一緒に戦うのではなく、静かに見守り、支える -それが、何よりも強いエールになるはずです。本番で皆さんが実力を存分に発揮できることを、心より願っています。


