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「動物の素晴らしい能力 第三回」
2025年10月17日
今回も身近な『ミミズ』の例です。
高度経済成長時に埋設された上下水道管の劣化問題は道路陥没事故 としてニュースとなっています。
保守管理に莫大な費用がかかるこの問題に役立っている生き物が「 ミミズ」です。

ミミズの体は筋肉の節が連なり、それらが部分的な収縮・ 伸張を組み合わせて移動します。「蠕動(ぜんどう)運動」 と呼ばれるこの移動メカニズムが配管検査ロボットとして利用され 始めています。
ミミズが移動するときには、まず体の先頭の節が収縮します。 次に先頭の節が伸張するとほぼ同時に、 その後方の節が収縮します。すると、 収縮した節より後ろにある節全体が前方に引っ張られます。 こうした一連の動作を繰り返すことで、 ミミズは徐々に前進していくのです。
今現在はファイバースコープを配管に押し込むことで内部を目視確 認する手法が一般的になっているが、 外から押し込む力だけではファイバースコープがカーブに阻まれて しまい、深部には到達できないという課題がありました。
そこで歩行や車輪走行など他の移動手段に比べて、 移動に必要な空間が小さいの特徴を持つ人工筋肉で再現したロボッ トは、 これまで困難だった小口径の配管内の自立走行を実現しました。
このミミズから知恵を頂いた事により、 老朽化が懸念される工場設備や、 都市に張り巡らされた配管の保守点検は喫緊の課題であり今後の活 躍に期待したいですね。
新静岡駅前校 T.U先生