
KATEKYO知恵袋
中高生と考える!キャッシュレス時代のお金との賢い付き合い方
2026年04月01日

スマートフォンでの支払いが当たり前になった今、「キャッシュレス」は大人だけでなく、中高生の生活にも少しずつ広がっています。コンビニや自販機、学用品の購入などでもキャッシュレスが利用できる場面が増え、子どもたちがお金を“デジタルで扱う”機会は確実に増えています。保護者にとっても「お金を管理しやすい」「使いすぎを防げる」というメリットがある一方で、現金と違って“使っている実感が薄い”ことが注意点です。
今回は、キャッシュレス時代に子どもとどのようにお金と向き合えばいいのか、家庭でできる教育のポイントを考えてみましょう。
キャッシュレス決済の大きな魅力は、支払いがスムーズで手間がかからないこと。財布を持たずにスマートフォンひとつで済ませられる便利さは、子どもにとっても大きな魅力です。
しかし同時に、「お金を使う感覚が薄れる」という落とし穴もあります。現金なら「500円玉がなくなる」「お札が減る」という“実感”がありますが、キャッシュレスでは数字が減るだけ。中高生のうちはその感覚がまだ十分に育っていないため、「あといくら使えるのか」「どの支出がムダだったのか」を意識しにくくなります。
保護者としては、まず「キャッシュレスの便利さ」と「お金を使う感覚を失いやすい点」の両方を理解したうえで、子どもに伝えていくことが大切です。
キャッシュレスを使い始める前におすすめしたいのが、“見える化”の習慣です。
たとえば以下のような方法があります。
- スマホアプリの利用履歴を親子で一緒に確認する
- 1か月の使用上限を決めておく(たとえば「月に2,000円まで」など)
- 「何に使ったか」をノートやアプリでメモする
この習慣は単に“お金を使いすぎないため”だけでなく、「お金を管理する力」や「計画的に使う力」を育てることにもつながります。数字で管理することが当たり前のキャッシュレス時代だからこそ、“見える化”を意識的に取り入れていきたいですね。
キャッシュレスが広がるにつれ、子ども同士でも「○○買ってあげるよ」「今度返してね」といったやり取りが生まれやすくなっています。その中で注意したいのが、“おごり・おごられ”や貸し借りによるトラブルです。
現金のやり取りならその場で目に見えますが、キャッシュレスでは金額の感覚が曖昧になりがち。
「気軽に送金したけど返ってこない」「お礼のつもりがトラブルになった」など、信頼関係を損ねるケースもあります。
保護者が伝えておきたいのは、「お金のやり取りは信頼とつながっている」ということ。お金の貸し借りは“信用”の上に成り立つ行為であり、それを軽い気持ちで扱うと、友達との関係を壊してしまうことがある―その点を丁寧に話しておくことが大切です。
キャッシュレスを使い始める前に、ぜひ子どもに伝えておきたいのが「お金=信頼の道具である」という考え方です。お金は単なる数字ではなく、「約束を守ること」「人との関係を大切にすること」と深く結びついています。
たとえばこんな話をしてみてください。
- お金を借りたら、必ず返す。返すまでの間は「信用を預かっている」状態である。
- 友達におごってもらったときは、感謝を言葉で伝える。お礼の気持ちは「次に自分が誰かを助ける」形で返していく。
- SNSや送金アプリでの軽いお金のやり取りも、必ず親に相談する。
キャッシュレスの便利さは、裏を返せば「お金が見えにくい」というリスクでもあります。だからこそ、お金の向こう側にある“人との信頼関係”を意識する力を育てていくことが、何より大切です。
お金の管理をすべて子どもに任せるのではなく、「一緒に学ぶ」姿勢で寄り添うことが、キャッシュレス教育の第一歩です。
- 利用履歴を定期的に確認しながら「何に使ったの?」「これは必要だった?」と話し合う
- 「〇〇円残っているね。どう使う?」と、使い方の判断を促す
- トラブルが起きたら叱るよりも「どうすれば防げたか」を一緒に考える
お金の使い方を通して、子どもが「考えて使う」「相手の立場を想う」という感覚を身につけていくことが目標です。それは将来、社会に出てからも役立つ“生きる力”になります。
キャッシュレス時代において、子どもにとって“お金を使う”ことは、単なる買い物ではなく「信頼を築く練習」でもあります。保護者が先回りしてすべてを管理するよりも、「失敗しないように見守りながら、一緒に考える」ことが大切です。
そして何より――
「どんなに親しい間柄でも、お金の貸し借りは人間関係を壊すことがある。」
この一言を、ぜひ子どもに伝えてあげてください。キャッシュレス時代の“賢いお金の使い方”は、家庭の中の小さな会話から育っていきます。


