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第4回 一般選抜のしくみ
2020年08月06日
前回までは推薦入試についてお話ししました。
今回は、『一般選抜』。はい、そうです。
学科試験で合否が決まる入試のことですよ。
国公立と私立に分けてお話しましょう。
◆国公立大 一般選抜
1月に行われる大学入試共通テスト(以後、共通テスト)から始まります。
その結果と各大学・学部が実施する二次試験の成績両方で合否が決まります。
二次試験は、前期・後期の2回。公立大学の一部は前後期の間に中期日程を設けているところもあります。
このあとお話しする私立大の入試と大きく違うのは何でしょう?
それは、準備する科目の多さです。共通テストではほとんどの大学が5教科7科目以上の受験を課します。
(共通テストについては、次回に詳しくお話しします。)
前期日程では、文系学部では外国語・数学・国語・地歴公民から2科目から4科目。
理系学部では外国語・数学・理科から2科目から4科目の受験が必要です。
後期日程では小論文や面接重視の大学もあります。
ちなみに2021年度の前期入試は令和3年2月25日から 後期入試は3月20日以降の予定です。
◆私立大 一般選抜
1月の共通テスト後から3月までの間、各大学が期日を決めて実施します。
国公立大学に比べて試験科目数が少ないのが特徴です。3教科の入試が主流となっています。入試形態は大きく分けて3つ。
・各大学・学部の個別試験のみ
・個別試験+共通テスト
・共通テストのみ
さらに詳しく見ていきましょう。たくさんありますよ。頑張って聞いてください!
① 3教科選抜 私立大学の一般的な選抜方法。文系学部は国語、選択科目(地歴・公民・数学)そして英語。
理系学部は数学、理科、英語が基本。
② 2教科選抜 2教科の試験。科目指定がある場合と、科目選択する場合がある。
③ 1教科選抜 1教科の試験。同じく科目指定・科目選択がある。
④ 高得点2教科選抜 3教科を受験し、その中の高得点2教科を合否判定に利用。
⑤ 得意科目重視型選抜 受験生の得意科目を生かせ、その科目の配転比率が高くなったり、高得点の科目だけの
点数で合否判定を行うこともある。
⑥ 共通テスト利用選抜 大学・学部が指定する大学入試共通テストの科目の成績を利用した試験。
共通テストの成績のみで合否が決まる。複数の私立大に共通テストの成績のみで出願できる。
国公立大との併願がしやすいなどのメリットあり。ただし、その都度の受験料は必要。
※ 共通テスト併用様式・・・大学・学部が指定する共通テストの科目の得点と、
大学独自の試験の得点の合計で合否を判定する。
⑦ 試験日自由選択性選抜 同じ学部・学科で2日以上の試験日を設定し、その中から受験生が都合の良い日を選んで
受験する選抜。複数日受験による高得点の日の得点を合否判定に採用する大学あり。
併願校の試験日とのバッティングを避けることが可能。
⑧ 全学部統一選抜 全学部・学科が同一問題で、同一日に一斉に試験を行う。
この1回の受験で、複数の学部・学科の合否判定をする大学あり。
⑨ 地方選抜 大学の所在地以外で行う選抜。
こんなにあるんですね。志望大学・学部・学科の入試要項をよく確認して、ご自身の力が最大に発揮できる受験方法を
選択しましょう。そして日程の組み方もとても重要です。『入試カレンダー』を作りましょう。
出願締め切り日→受験日→合格発表日→手続き締め切り日を、大学ごとに流れがわかるようにカレンダーに記入していきます。
「受験日が4日も続くんだ。」それは避けた方がいいですね。
手続き締め切り日もとても重要です。せっかく合格したのに、権利を失った、なんてことにならないようにしたいですからね。
最後に大学入学共通テスト利用選抜について、少しだけ補足しておきます。
令和2年度の入試では、大学入試センター試験を利用している私立大学は533大学でした。これは私立大学のなんと約9割。
多くの大学が利用していますね。また、私立大学・学部によって利用する科目が異なります。要チェックですよ。
今回は、一般選抜についてお話ししました。いかがですか?
大学入試の基本といった方法ですが、内容は様変わりしています。よく調べて、相談して、入試方法を選択していきましょう。
第3回までにお話ししてきたように、私立大学の約半数以上は『推薦』入試で合否が決まります。残った少ない席を一般選抜で
勝ち取るのです。
一昨年までの基準では、合格が見えてこないこともあります。「上を上を目指して」勉強を積み重ねていきましょう。
では、今回はこの辺で。
次回は『大学入試共通テスト』について お話します。