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9月1日は『防災の日』!災害が起きたらどうしたらいいの?
2022年08月31日
9月1日は「防災の日」。
皆さんの通う学校でも、火災や災害に備えて避難訓練や消火活動などを行う機会があるかと思います。
しかし、なぜこの日を防災の日と定めたのでしょうか。その目的と由来をまだ知らない方のために、今回は防災の日に関する知識と防災対策の意識強化を目指してみましょう!
毎年9月1日は「防災の日」として、さまざまな災害を想定した避難訓練が各地で行われています。なぜ9月1日が「防災の日」となったのでしょうか。
そのきっかけは1923年(大正12年)に起きた関東大震災と、1959年(昭和34年)の伊勢湾台風、そして暦日である二百十日からこの日を防災の日と定めました。
1923年(大正12年)に南関東とその近隣地域で起きた地震災害です。
震度6以上の強い揺れを観測し、死者・行方不明者含めて推定10万人を超える被害となりました。現在に至るまでも日本で起きた過去最大級の地震災害として記録されています。
1959年(昭和34年)に和歌山県の潮岬から上陸し、紀伊半島から東海地方を中心に甚大な被害をもたらした台風です。
人的被害は、岐阜県を中心に犠牲者5,098人。負傷者は3万人を超え、明治時代以降の日本における災害史上最悪の台風被害となりました。
二百十日とは、暦の雑節のひとつで立春から数えて210日目の日を指します。
古来より稲が開花する時期である一方で、台風が多く見舞われる時期でもあったのです。農作物への被害や漁を行ううえでも台風は生死に関わる災害だったことから、収穫の無事を願い、現在も各地で風を鎮める祭りを行っています。
これらの災害や風習を踏まえて、国は9月1日を「防災の日」として制定し、国民に災害の危険さを再認識してもらうと同時に、いざというときの避難訓練や啓蒙活動を行う日となっているのです。
また、9月11日以外にも防災に関する日はさまざまあります。
・1月17日『防災とボランティアの日』
・3月11日『いのちの日』
・11月5日『津波防災の日(世界津波の日)』 など
いずれの日付も過去に起きた災害を教訓として、防災の意識をより高めることを目的に制定されました。9月1日だから防災を意識するのではなく、普段の生活のなかで、いざというときに備えた対策を講じておくことが重要なのです。
では万が一、地震や台風、洪水など災害によって避難を余儀なくされてしまった場合、私たちはどうすればいいのでしょうか。あらかじめ備えておくべき物や注意するべきポイントについてみていきましょう。
災害時には、電気やガス、水道などのライフラインが止まることを想定して、事前に備えを用意しておくことが大切です。
【災害時に用意しておくとよいもの】
・1週間分の非常食(飲料水、インスタント食品、缶詰、ビスケットなど)
・生活用品(トイレットペーパー、ライターやマッチ、カセットコンロなど)
・救急用品(包帯、ばんそうこう、消毒液、薬など)
・貴重品(財布、通帳、印鑑、保険証など)
・電池やモバイルバッテリー、懐中電灯、ラジオ
食料品は、最低でも3日分から一週間分の備蓄が望ましいとされています。
また飲料水とは別に、生活用水の確保も必要となりますので、普段から浴槽に水を溜めておく習慣を身に付けておきましょう。ほかにもテントやランタンなど、自宅にキャンプ用品があると災害時にも活用することができるのでおすすめです。
近年では、スマートフォンを活用して情報収集を行うケースも多いため「モバイルバッテリー」を常備しておくと安心ですね!
自宅や学校、屋外など、いつどのタイミングで災害の被害に遭うかわかりません。避難をする際には、周囲にある物で事故や怪我をしてしまわないよう事前に対策を考えておくことが必要です。
【災害時に怪我してしまわないよう対策すべきもの】
・窓ガラスや倒れた食器類を踏まないための靴を用意
・コンロの元栓の閉め方、ブレーカーの場所を確認
・突っ張り棒などで棚の転倒防止
・自宅や学校、施設などでの避難経路の確認
また東日本大震災の際には、災害によって避難した世帯の家屋に侵入する窃盗被害も多く発生しました。貴重品は肌身離さず持ち歩くこと、避難する際には戸締りを徹底するなど防犯への意識も高めておきましょう。
よりスムーズに避難をするために、自治体のホームページや国土交通省が公開しているハザードマップを入手し、最寄りの避難場所の把握と避難経路のシミュレーションを行いましょう。
地震、津波、台風、火山の噴火など、災害の種類によって避難方法は異なります。さまざまな状況に応じて的確に避難が行えるように事前に確認をしておくことがポイントです。
災害時は、被災地への通信が増加し、連絡が繋がりにくい状況になることがあります。
それらに備えて、どのような方法で家族と安否確認をするか事前に話し合っておくことが大切です。
NTTの『災害用伝言ダイヤル(171)』や各種大手キャリアが提供する『災害用伝言サービス』を利用するほか、TwitterやFacebookなどのSNSを活用するのもひとつの方法です。
これまでさまざまな対策をご紹介してきましたが、最後に大切なことは『正しい情報』を把握しておくということです。SNSが身近な存在となった昨今、フェイクニュースや不明確な話題が大きく取り上げられる傾向にあり、それによって過剰な行動をしてしまう方も少なくありません。
いつ、いかなるときも、正しい情報は何かを見極めて冷静な判断を心がけていきましょう。