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集中力や睡眠に影響も!スマホに依存しない上手な付き合い方とは?

2023年05月17日

モバイル社会研究所が2022年11月に実施した調査によると、小学校高学年のスマホ利用率は5~6割、中学生では8割になります。いまやスマホは、大人だけでなく多くの子どもの生活の一部となっていますが、それと同時に、スマホが身体に与える影響について危惧されています。そこで今回は、スマホの弊害とその理由や、スマホに依存しないための上手な付き合い方をご紹介します。

スマホの弊害①近くにあるだけで集中力が低下する

食事をしながら、テレビを見ながらなど。何かをしながらスマホを操作することが多いのではないでしょうか。スマホを使い慣れた私たちは、同時に複数の作業ができるようになったかのように感じます。このようなとき、脳の動きはどうなっているのかというと、実は、複数の作業を同時にこなしているのではなく、集中する対象が細かく切り替わっているに過ぎません。つまり、気が散っているだけなのです。

 

勉強中にスマホの通知音が鳴った時、たとえスマホを手に取らなくても、そこで集中力は遮断され、脳が再び勉強に集中するまでに数秒以上を要します。さらに、“あの通知は何の知らせだったのだろう” “また鳴るかな” “誰からの連絡だったかな”など。1度スマホが鳴っただけで意識がスマホに向いてしまい、通知音が鳴る前と同じように集中することが難しくなります。では、スマホをサイレントモードにすればいいのでしょうか?

 

大学生500人を対象に行われた、記憶力と集中力にスマホが与える影響の調査によると、スマホを教室の外に置いた学生の方が、サイレントモードにしてポケットにしまった学生よりよい結果が出ました。学生自身はスマホの影響を受けているとは思ってもいないのに、サイレントモードにしてもスマホがポケットに入っているだけで集中力が阻害されることがわかりました。

 

どうしてスマホがこれほどまでに人間にとって気になって仕方がない存在になったのか。その理由のひとつに「ドーパミン」の働きがあります。ドーパミンの最も重要な役目は、私たちを元気にすることではなく、何に集中するかを選択させることです。

 

例えば、お腹が空いているときにテーブルに食べ物が出てきたら、それを見ているだけでドーパミンの量が増えます。目の前の食べ物を食べるという選択をさせるために、ドーパミンが「これに集中して!」とあなたに促し、その結果、食べているときに満足感を与えるために「おいしい!」と感じさせるエンドルフィン(幸せを感じるホルモン)が分泌されます。

 

このような脳内の報酬システムは何百万年もかけて発達し、生き延びて遺伝子を残すために人間を突き動かしてきました。

 

脳は新しい情報や環境の変化に敏感です。はるか昔から、人間は、食べ物を得る狩を成功させるため、獲物の動きや天候の変化、そして、自分が他の生き物の餌食にならないために、周囲の状況を深く理解し、判断していくことで、生き延びてきたのです。

 

新しい情報や新しい環境を渇望するため、脳には新しいことだけに反応してドーパミンを生産する細胞があります。このように、人間が生き延びるために分泌されてきたドーパミンですが、現在、私たちの脳はスマホにも反応してドーパミン量を増やすようになりました。

 

SNSの通知音が鳴るたびにスマホが気になって触りたくなったり、次々表示される動画をついつい見続けてしまったりするのは、脳がドーパミンを分泌しているからです。スマホを私たちが手放せないほど魅力的な存在にするために、スマホメーカーやSNS・ゲームの開発者は人間の報酬システムを詳しく研究し、脳にとって魅力的、つまりドーパミンの分泌を促す機能やデザインを商品・サービスの開発に反映させているのです。

 

スマホの弊害②寝室にあるだけで睡眠を妨げる

人間やほぼすべての動物にとって、睡眠は非常に重要です。私たちは、ただエネルギーを蓄えるために眠っているのではありません。私たちの脳は眠っているときも、起きているときと同じくらいエネルギーを消費しています。睡眠時には、昼間壊れたタンパク質が老廃物として脳から除去されています。夜ごと行われるこの巡回清掃は、脳が機能するために不可欠な作業で、睡眠不足が長期にわたると、脳卒中や認知症などさまざまな病気のリスクを高めます。さらに、1日6時間以下の睡眠が10日続くと、24時間起きていたのと同じくらい集中力が低下し、情緒も不安定になります。また、睡眠は記憶の保存に重要な役割を果たしていますので、よい睡眠が得られないと記憶の長期的な定着に影響が出てしまいます。

 

このように、私たちにとって非常に重要な睡眠ですが、スマホが本格的に世の中に普及したこの10年間、若者の睡眠時間の減少が大人よりも速いスピードで進んでいます。

 

600人近くの被験者を観察した研究では、スマホやタブレットなどのスクリーンを見ている時間が長い人ほど、よく眠れなくなり睡眠の質が落ちています。とくに、夜遅くにスマホを使うと影響が大きいことがわかりました。また、保護者に子どもの睡眠時間を調べてもらった調査では、スマホを寝室に置いている子どものほうが、そうでない子に比べて1時間も睡眠時間が短いという結果がでました。

 

なぜ夜にスマホを使うと眠れなくなるのでしょうか。その理由はスマホのスクリーンが発するブルーライトにあります。人間が夜になると自然に眠くなるのは、眠りにつく時間を体に知らせる「メラトニン」というホルモンの働きによるものです。朝、日光を浴びると脳が光を感知し、メラトニンの分泌量を日中は少なく、夕方になると増え、夜に最多になるように調整して体内リズムを整えます。光を浴びすぎると脳がまだ昼だと勘違いし、メラトニンの分泌にブレーキがかかり、眠れなくなります。ブルーライトにはこのメラトニンの分泌を抑える効果があるため、寝る前にスマホを使うとメラトニンの分泌を2~3時間遅らせるといわれています。

 

以上、ここまでスマホが私たちの身体に与える影響をみてきました。もちろん、スマホはよくない影響だけでなく、私たちにさまざまなテクノロジーの恩恵も与えてくれます。スマホの弊害をよく理解したうえで、スマホと上手につきあい、活用していきたいですね。

 

最後に、スマホ依存を避けるためのアドバイスをご紹介します。無理のないことから生活に取り入れ、快適なスマホライフを送りましょう。

 

スマホ依存にならない!スマホと上手に付き合うためのアドバイス

・自分のスマホ利用時間を知る

1日にどのくらいスマホを使っているのかを把握するために、利用時間を計測する専用のアプリを使ってみましょう。

 

・目覚まし時計と腕時計を買う

スマホでなくてもいい機能は、できるだけスマホを使わないようにしましょう。

 

・集中したいときはスマホを同じ部屋に置かない

勉強するとき、食事の時、眠るときなどは同じ部屋にスマホを置かないようにしましょう。

 

・SNSをチェックする時間を決める

SNSが気になって常にそわそわしてしまう状況をできるだけ避けるため、 “宿題が終わってから夕飯までの間”など、SNSをチェックするタイミングを決めましょう。

 

【おまけ】スティーブ・ジョブズは子どもにスマホを与えない

アップル社の創業者スティーブ・ジョブズは、たった10年の間にいくつもの製品を市場に投入し、IT環境を激変させることで私たちの生活を大きく変化させました。それなのに、自分の子どもにはiPadの使用時間を厳しく制限していたそうです。また、ビル・ゲイツも子どもが14歳になるまでスマホを持たせなかったと話しています。テクノロジーに精通している人ほど、その魅力だけでなく、スマホが人間に与える影響をはやくから認識し、制限した方がいいと考えていたようです。

 

参考:アンデシュ・ハンセン著「スマホ脳」、impress

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