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細菌ってすごい!
2023年05月19日
皆さん、こんにちは。
部活動が本格的に再開され日々充実していることと思います。授業でも、いきいきと活躍している話を楽しく伺っています。一方で、定期テストの準備も始まりますね。部活との両立の中、睡眠不足で体調を崩さないよう体調管理に気を付けていきましょう。
今日はそんな身近な健康のサポートを担っている細菌についてお話させてください。
細菌の仲間
『菌』と聞くと『細菌』『バクテリア』をイメージするひとは少なくないですね。細菌(バクテリア、シアノバクテリア)は細胞の中に核がない原核生物です。地球上のあらゆる環境に存在し、動植物との共生寄生の関係が有名です。具体的には、感染症などの原因になる細菌(コレラ菌、サルモネラ菌)、常在菌(アクネ菌、大腸菌)や食品発酵菌(納豆菌、酢酸菌)などです。さらに、水質浄化や金属回収能力のある細菌もいます。
一方、『菌類』となると、きのこやカビを指す言葉です。菌類は植物や動物と同じ真核生物になります。酵母菌は菌類に分類されます。
善玉菌の働き
プロバイオティクスという言葉が良く聞かれるようになりました。善玉菌は乳酸や酢酸を作り、腸を酸性に保つ役割をします。悪玉菌の増殖が抑制され、腸の運動が活発になり、食中毒菌や病原菌への感染や発ガン性産物を予防します。善玉菌はまた、ビタミンB群を生成します。乳酸菌やビフィズス菌がその代表例になります。善玉菌、悪玉菌、日和見細菌(体の抵抗力によってプラスにもマイナスにも働く性質を持つ細菌)がバランス良く存在することが腸内フローラには大切な要素です。
生物で必修の乳酸発酵とは乳酸菌(乳酸桿菌、乳酸球菌)が糖を取り込んで、ピルビン酸の生成(解糖系)を経て、乳酸を生成する過程においてATPを合成する働きのことです。乳酸に加えて酢酸を作り出せるのはビフィズス菌の特長です。
乳酸菌とビフィズス菌
乳酸菌は、乳製品等に含まれる動物性乳酸菌と、漬物やキムチ等に含まれる植物性乳酸菌に分けられます。乳酸菌は現在までに400種類ほど発見されていますが、他にもまだ沢山の種類が存在すると言われています。最近では、ヨーグルトには様々な種類の乳酸菌が入っています。また、酸素がある環境を好むため体内では小腸で活動していて、免疫機能を活発にさせる効果が期待されています。
一方、ビフィズス菌は大腸に1兆個~100兆個は存在していて、腸内細菌と共存しながら、腸管が筋肉のようにリズミカルに収縮する運動を促し、粘膜を保護しています。
これらと酪酸菌、納豆菌や麹菌など発酵食品から摂取できるものや食物繊維を上手く組み合わせて、自分に合った健康な身体づくりを目指してください。
沼津校 K.K