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数列とウサギの増え方

2023年10月06日

数学を教えていると「数列」が苦手な生徒さんが多いと気づきます。どうやら「数列」は日常生活との関わりが薄いので実感がわかないようです。しかし「数列」は意外なほど自然界と関わりが深いのです。

「1、1、2、3、5、8、13、21」
という数列は、「1+1=2」、「1+2=3」、「2+3=5」、「3+5=8」、「5+8=13」というように、前のふたつの数値を足した値が並んでいくという規則に従っています。

この数列は「フィボナッチ数列」と呼ばれています。どこかで聞いたことがあるかもしれませんね。映画「ダ・ヴィンチ・コード」にも出てきました。

「フィボナッチ数列」はとても複雑な数列に見えますが、実は自然界ではこの数列に従うものがたくさんあります。

例えば、1つがい(ワンペア)の子どものウサギが1ヶ月後に大人になり、そのまた1ヶ月後に1つがいの子どもを産んでふえていくとしましょう。

最初1つがいだった子どものウサギは1ヶ月後に大人のウサギになります。それから1ヶ月後に1つがいの子どもを産むと2つがいになります。

それからまた1ヶ月経つと、もとのウサギが1つがいの子どもを産むので3つがいになります。

その次の1ヶ月は、もとのウサギが1つがいの子どもを産み、子どもだったウサギも1つがいの子どもを産むので、全部で5つがいのうさぎになります。

これを繰り返していけば、5ヶ月後には8つがい、6ヶ月後には13つがいになります。実は生物の殖え方はフィボナッチ数列に従うのです。

これ以外にもフィボナッチ数列に関わりが深いものが生物界には多いのです。

たとえば植物の葉は太陽光線を効率よく吸収するため、上下でなるべく重ならないように広がっていますが、この規則性もフィボナッチ数列が関係していることが知られています。

数学には日常生活で実感しにくい分野が多いですが、身近なところに数学が関わっていると知れば、今までよりも数学に対して興味が湧いてくるかもしれませんね。

 

教師Mより

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