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共通テスト古典で得点アップ!二つの古典で読み解くテーマ別・注目組み合わせ3選
2025年08月08日
共通テストでは、異なる時代・ジャンルの作品を組み合わせて、比較しながら読ませる形式が増えています。
ここでは、今後出題されそうな注目の組み合わせの例を紹介します。
『伊勢物語』+『源氏物語』
文章ジャンル:
・いずれも物語文学。
・『伊勢』は和歌を中心とした短編連作風、『源氏』は長編叙事的な構成。
・共通するテーマは「恋愛」と「貴族社会」。
想定読解ポイント:
恋の駆け引きや贈答歌のやりとり。
貴族男性の恋愛遍歴と、女性の描写や心情。
和歌の解釈力と場面背景の想像力が問われる。
演習例:
『伊勢物語』の「筒井筒」と『源氏物語』「夕顔」より、
恋の始まりと別れの場面を対比的に読む。
『栄花物語』+『とはずがたり』
文章ジャンル:
・いずれも女房文学、日記・回想風の記述。
・栄花=貴族社会の栄光を客観的に記録。
・とはず=作者の個人的経験と感情が濃い回想記。
想定読解ポイント:
天皇・上皇や摂関政治の時代背景。
宮廷内の権力構造と女房の立場。
歴史的事実と作者の主観を読み分ける力。
演習例:
『栄花物語』より道長の栄華をたたえる場面と、『とはずがたり』より後深草院との交流を語る場面を比較し、「女性の視点による宮廷記録」を読み解く。
『沙石集』+『発心集』
文章ジャンル:
・いずれも説話集、仏教的世界観が基盤。
・沙石=庶民から貴族まで幅広い階層の話。
・発心=出家を主題とした個人の精神的転機を描く。
想定読解ポイント:
無常観、因果応報、出家・悟りへの目覚め。
説話文中のストーリー構造と教訓性。
近代的な「心情読解」と古典的な「教訓解釈」の融合。
演習例:
『沙石集』から様々な階層の人々が仏教に触れる中で見出す逸話と、『発心集』より俗世を捨て仏道に入った人々の深い精神性と葛藤の説話を比較し、人が仏道に入る理由と背景」を考察。
以上のように、作品を比較しながら演習することで、読解の経験値が積みやすく、情景や心情の理解が深まります。自己流からでいいので、普段の学習に取り入れてみてください。
静岡事務局K.K