「完全数」というものがあるのをご存知ですか?
完全数とは、ある数の約数から、その数そのものは除いて、その他の約数だけを足していくと、ある数そのものになる数のことを言います。英語では「Perfect number」と言います。
例えば、「6」の約数は「1、2、3、6」ですが、6以外の約数を足していくと「6」になりますね。ですから「6」は完全数です。その他には「28」があります。「28」の約数は「1、2、3、4、7、14、28」で、「28」以外の数を足すと「28」となるので確かに「28」も完全数ですね。

完全数という呼び名は、古代ギリシャのピタゴラスが名付けました。ピタゴラスは、この世の出来事は、すべて数の法則に従っていると信じていました。数学で学ぶ「三平方の定理」は、「ピタゴラスの定理」とも言いますね。
なぜ6と28が「完全(perfect)」なのかというと、紀元前1世紀ごろは、すべての数は「過剰数」と「不足数」と「完全数」に分けられていて、神が世界を創造したのが6日間で、月が28日で一周するので、これらふたつの数は、「地上と天界における神の完全性を象徴しているから完全数」なのだそうです。
とても分かりにくい形而上的なお話ですが、確かに「6」と「28」は「完全」と呼んでもいいほど不思議な数です。
「6」は最初のふたつの素数、2と3を掛け合わせた数でもあるので、6の倍数はいろいろな数で割り切れる便利な数です。12ヶ月や24時間、30日とか360度など、身の回りには6の倍数がいっぱいあります。
また「28」は、原子核が安定する陽子と中性子の合計の個数が28であったり、28年経つと月日と曜日の関係が一巡するので、28年前のカレンダーはそのまま使えたりします。
ところで、この6と28を組み合わせた日付「6月28日」は、日本だけですが「パフェの日」ともされています。
パフェは、19世紀のフランスの高級レストランで初めて提供された、細長く背の高い器にアイスクリームを入れ、フルーツやゼリー、生クリームなどをトッピングしたデザートです。その見た目の美しさから「完全な」という意味のフランス語「parfait」と名付けられ、その英語読みの「パフェ」が広まりました。
「パフェの日」は、日本のパフェ愛好家と洋菓子業界によって制定されました。
なぜ「6月28日」をパフェの日にしたかというと、1950年のこの日に、巨人の藤本英雄投手が日本プロ野球史上初めてのパーフェクトゲームを達成したというので、それにちなんで6月28日をパフェの日にしたということです。
ところが、この「6月28日」は、完全数である「6」と「28」の組み合わせでもあったのです。偶然にしてはでき過ぎている話ですね。
教師Mより
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