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国語入試文法
2025年11月28日
中3生の皆さんこんにちは。ようやく涼しくなり勉強にも集中できる季節となりました。期末テストと第2回学調に向けて、katekyoの先生と共闘で頑張っていきましょう。今回は公立高校入試で問われた文法問題をピックアップしました。配点は決して高くありませんが、毎回出題されていますので、正しい知識を身につけてもらいたいと思います。入試で問われる文法は以下の3点です。
- (Ⅰ)品詞の判別に関する問題
- (Ⅱ)動詞の活用に関する問題
- (Ⅲ)【ない】の判別に関する問題
それでは要点を1つずつ確認していきましょう。

(Ⅰ)品詞の判別
【名詞】…主語になる ~が,~は
例 兄は人を笑わせることが好きだ
【連体詞】…名詞を修飾する
例 この / あの / 大きな / いろんな / たいした
【副詞】…動詞、形容詞、形容動詞を修飾する
例:ゆっくり歩く / とても美しい / きっと勝つだろう
【動詞】…言い切りの形が「ウ」
例 時間があれば / 手紙を書いた / 公園に行こう
【接続詞】…前後の文をつなぐ
例 しかし / また / だから / つまり
【形容動詞】…言い切りの形が「だ」
例 にぎやかな商店街 / きれいだった
【形容詞】…言い切りの形が「い」
例 赤い花が咲いた / 雨が激しく降る / 水が冷たかった
※形容詞は「〇〇な」という形をとらないことに注意しましょう。
「大きな家」は「大きい家」になるから「形容詞」とするのは誤りです。
「大きな」は連体詞です。
「大きい家」 ⇒形容詞 言い切りの形が「い」
「大きな家」 ⇒連体詞
「きれいな家」⇒形容動詞 言い切りの形が「だ」 「きれいな」⇒「きれいだ」
(Ⅱ)動詞の活用の種類の判別
動詞の活用は【ない】をつけて判別します。【ない】をつけたときに直前の音が「ア」「イ」「イ」「エ」のどれになるかで判断します。
上一段活用 【着る】など 【着ない】
下一段活用 【食べる】など 【食べない】
カ行変格活用 【来る】のみ 【来ない】
サ行変格活用 【する】のみ 【しない】
(Ⅲ)【ない】の判別
【ない】は形容詞と助動詞があります。【ない】が【ぬ】に置き換えられない場合は形容詞で、置き換えられる場合は助動詞です。
【時間がない】⇒【時間がぬ】では意味が通らないので形容詞です。
【朝食を食べない】⇒【朝食を食べぬ】で意味が通るので助動詞です。
最後に過去問18年分に挑戦してみてください。
(Ⅰ)品詞の判別
つぎの中で品詞の分類が同じものはどれとどれか?
ア 最初の生命は【おそらく】38億年くらい前に生まれたと言われています。
イ …アミノ酸など最初の生物の材料と【なる】ような有機物質が生まれました。
ウ 【しかし】、それがどんな物質からできていたのかもわかっていませんし、…
エ 【いまだに】だれも再現できていません。
オ …進化という【しくみ】なしでは達成できないはずで、…
ア 実はもっと【深い】意味があるような気がする。
イ われわれは知るということを【とても】大事なこととして考えています。
ウ われわれは知る必要が【ない】のか、
エ おのれの直感を【信じ】て感動しよう、
オ どんなに【有名な】評論家が、
ア 靴底に付き【やすい】構造をしているものも多い
イ 【わざわざ】別の場所に移動しても、
ウ 植物は、【大いなる】野望や冒険心を抱いて
エ それでは【面白く】ない
オ そこは日陰に【なり】、
ア 子供は【もともと】発見、創造を得意としている
イ 運動を【ともなう】遊びは、
ウ 私たちが目の前にしているモノや出来事は、【膨大な】情報を含んでいる
エ 程度の差はあれ、【すべて】自分で観た世界をシンボル化している
オ 目にした世界を【ある】一定の光や環境のもとで切り取り、
(Ⅰ)品詞の判別(解答と解説)
ア おそらく 副詞 おそらく⇒生まれた
イ なる 動詞
ウ しかし 接続詞
エ いまだに 副詞 いまだに⇒再現できていません
オ しくみ 名詞
ア 深い 形容詞
イ とても 副詞 とても⇒大事な
ウ ない 形容詞
エ 信じ 動詞 言い切りの形が 信じる
オ 有名な 形容動詞 言い切りの形が 有名だ
ア やすい 形容詞 易い 行うのがやさしいという意味
イ わざわざ 副詞 わざわざ⇒移動しても(動詞)
ウ 大いなる 連体詞 大いなる⇒野望,冒険心(名詞)
エ 面白く 形容詞 言い切りの形が 面白い
オ なり 動詞 言い切りの形が なる
ア もともと 副詞 もともと⇒(得意と)している(動詞)
イ ともなう 動詞
ウ 膨大な 形容動詞 言い切りの形が 膨大だ
エ すべて 副詞 すべて⇒(シンボル化)している(動詞)
オ ある 連体詞 ある⇒一定(名詞)
ア 【幼い】ころから、父や祖父に連れられて寄席に通った
イ コメディを観るのが最高の【喜び】となっている
ウ そのような問題に、【ずっと】関心を抱いてきたのである
エ 笑いとは、【決して】気楽なものではない
オ 【単なる】批判では笑いにならないことも知っている
ア 飛行機から見れば平面的な【広がり】は分かるが、
イ 一見【静かな】、森の全体像を理解することは、
ウ 数を数えることさえ【難しく】、
エ 見たものの関係を頭の中でつなぎながら、【少し】ずつ理解の幅を広げていく…
オ そして積み上げていく方法しか【ない】のである
ア 約束をしたら、彼は【かならず】来る
イ 友人と一緒に【楽しく】一日を過ごした
ウ 彼女は手を【振り】ながら近づいてきた
エ 【あらゆる】出来事には原因があるものだ
オ しかも当方の体力とは【ほとんど】関係がない
(8) (2007.4)
ア 【さまざまな】選択肢の中から自分の判断で選択できる
イ 自分にとって、【より】満足のいく結果を実現してくれるように思います
ウ …状態になったとき、【いったい】何が起きるのかを想像してみましょう
エ 中には、【さして】重要でないものも混じっていることでしょう
ア 幼い 形容詞
イ 喜び 名詞 主語になれる 喜びは…
ウ ずっと 副詞 ずっと⇒抱いてきた(動詞)
エ 決して 副詞 決して⇒ない(形容詞)
オ 単なる 連体詞 単なる⇒批判(名詞)
ア 広がり 名詞 広がりは (主語)
イ 静かな 形容動詞 言い切りの形が 静かだ
ウ 難しく 形容詞 言い切りの形が 難しい
エ 少し 副詞 少しずつ⇒広げていく(動詞)
※ 少し(副詞) / ずつ(助詞)
オ ない 形容詞 ※「ない」は形容詞と助動詞があります
ア かならず 副詞 かならず⇒来る(動詞)
イ 楽しく 形容詞 言い切りの形が 楽しい
ウ 振り 動詞 言い切りの形が 振る
エ あらゆる 連体詞 あらゆる⇒出来事(名詞)
オ ほとんど 副詞 ほとんど⇒ない(形容詞)
ア さまざまな 形容動詞 言い切りの形が さまざまだ
※さまざまな⇒選択肢(名詞) 連体詞ではないことに注意!!
イ より 副詞 より⇒(満足の)いく(動詞)
ウ いったい 副詞 いったい⇒起きる(動詞)のか
エ さして 副詞 さして⇒重要で(形容動詞)ない(形容詞)
(Ⅱ)動詞の活用の種類の判別
(1) (2025.4)
ア …の中だけで過ごすことになる。
イ …と比べると持っている遺伝子の数が…
ウ …と離れては生きていけない。
エ …と戦うことはおろか、
オ …だろうか?とも思う。
ア 逃げるか、戦うか
イ 意識を超えた…
ウ 置かれた状況
エ 鮮明に残る
オ 目をこらすと
ア 考えることを始めようと決めた君、…
イ 中にはこう尋ねる人がいるだろうか。
ウ 私は花を見て美しいと思う…
エ 考えざるを得なくなる
オ ひょっとしたら、腹を立てるということ自体が…
次の動詞と同じ活用のしかたをする動詞は?
ア 1人残らず帰宅した
イ 彼が率いるチームだ
ウ 仲間を集めればよい
エ 丁寧に人と接する
ア 5分も歩けば着くだろう
イ 帰ったら家の手伝いをする
ウ 母校の勝利を信じている
エ 簡単に答えることができた
ア よく考えれば分かる
イ 人の顔を見ないで話す
ウ 知人にあいさつをする
エ 本を読む時が楽しい
(Ⅱ)動詞の活用の種類の判別(解答)
ア 過ごさない
イ 持たない
ウ 離れない
エ 戦わない
オ 思わない
ア 戦わない
イ 超えない
ウ 置かない
エ 残らない
オ こらさない
ア 始めない
イ 尋ねない
ウ 見ない
エ 得ない
オ 立てない
ア 残らない
イ 率いない
ウ 集めない
エ 接しない
ア 歩かない
イ しない
ウ 信じない
エ 答えない
ア 考えない
イ 見ない
ウ しない
エ 読まない
(Ⅲ)【ない】の判別
ア お互いに面識がない関係
イ 斜面に置かれた机は安定しない
ウ 旅立ちの場面で切ない気持ちになる
エ 人口は増加傾向にはない
ア それほど急ぐ必要はない
イ スピードの出し過ぎは危ない
ウ 赤ん坊の寝顔はあどけない
エ 相手の言うことが理解できない
ア 図書館ではなるべく私語をしないように
イ プロ野球選手には簡単になれるものではない
ウ 背泳ぎについてはちょっと自信がない
エ 二歳の妹はまだあどけない顔をしている
ア それはとてもできない相談だ
イ ここは危険のまったくない場所だ
ウ 残り少ない日々を大切にしよう
エ 川で泳がない日は読書をした
(Ⅲ)【ない】の判別(解答)
ぬは日本語として成立しない⇒形容詞
ぬは日本語として成立しない⇒形容詞の一部
ア 面識がぬ関係
イ 机は安定しぬ
ウ 切ぬ気持になる
エ 増加傾向にはぬ
ア 急ぐ必要はぬ
イ スピードの出し過ぎは危ぬ
ウ 赤ん坊の寝顔はあどけぬ
エ 相手の言うことが理解できぬ
ア 私語をしぬように
イ プロ野球選手には簡単になれるものではぬ
ウ 背泳ぎについてはちょっと自信がぬ
エ 二歳の妹はまだあどけぬ顔をしている
ア それはとてもできぬ相談だ
イ ここは危険のまったくぬ場所だ
ウ 残り少ぬ日々を大切にしよう ※【少ない】は【少ない】という形容詞の一部
エ 川で泳がぬ日は読書をした


