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【漢文が読める人は解っている諸子百家の“考え方エピソード3選】

2026年02月20日

​​皆さん、こんにちは。

​漢文の学習というと、「漢字の意味を暗記して、句法を詰め込む」というイメージがありませんか?知識ももちろん大切です。しかし、入試では、「言葉の裏にある思想(ロジック)を理解し、初見の文章に応用する力」も求められます。

​今回は、入試突破に直結する諸子百家の有名なエピソードを紹介していきます。

 

​ 道家:【胡蝶の夢】— 主語と視点を固定してはいけない

 

(出典:『荘子』)

【エピソードと白文】

荘子は夢の中で蝶になりました。目覚めた後、彼は考えます。

​不知周之夢爲胡蝶與、胡蝶之夢爲周與。

(知らず、周の夢に胡蝶と為れるか、胡蝶の夢に周と為れるかを。)

訳:私が夢で蝶になったのか、蝶が夢で私になっているのか、分からない。

 

句法ポイント:【疑問・選択の識別】

文末の「與(か)」は疑問・選択を表します。「Aか、それともBか」という揺らぎは、道家の文章の核心です。

 

類想の展開:【万物斉同(ばんぶつせいどう)】

「自分と他人」「善と悪」といった境界線は絶対ではないという考え方です。入試でも「安(いづくんぞ)~」等の反語を使い、「立場が変われば評価も変わる」と結論づける文章が頻出します。

名家:【大小の相対性】— 比較は“程度”ではなく“関係”

(思想家:恵施)

【エピソードと白文】

論理学の先駆けである恵施は、物の大きさについてこう定義しました。

​至大無外、謂之大一。至小無内、謂之小一。

(至大は外無く、之を大一と謂ふ。至小は内無く、之を小一と謂ふ。)

訳:この上なく大きいものは外側がなく、これを『大一』と呼ぶ。逆もまた然り。

 

句法ポイント:【謂之(~と謂ふ)】

「謂之A(之をAと呼ぶ)」は定義を示す超重要句法です。

 

類想の展開:【認識の限界(井底之蛙)】

「大きい・小さい」は比較で決まる相対的なものです。入試では『列子』や『荘子』秋水編(井の中の蛙)のように、「小さな知恵では大きな真理は測れない」という比較形「A不如B(AはBに及ばない)」を用いた論理がよく狙われます。

儒家:【揠苗助長】— 無理な当てはめは本質を殺す

(出典:『孟子』)

【エピソードと白文】

苗の成長を急いだ農夫が、苗を引っ張って伸ばし、枯らしてしまいました。

​以為無益而舎之者、不揠苗者也。助之長者、揠苗者也。

(以へらく益無しとして之を舎つる者は、苗を揠かざる者なり。之を長ぜしむる者は、苗を揠く者なり。)

訳:無駄だと思って放っておくのも良くないが、無理に成長させようとするのは苗を抜く(殺す)のと同じだ。

 

入試に応用!句法ポイント:【否定語の識別】

事実を否定する「非(にあらず)」と、動作を打ち消す「不(ず)」の使い分けが重要です。

 

類想の展開:【無為自然(むいしぜん)と教育・政治】

「良かれと思った介入が仇となる」というロジックは、柳宗元の『種樹郭橐駝伝』(木植えの名人の話)など、中唐以降の文章にも姿を変えて現れます。使役形「使AB(AをしてBしめむ)」による「作為」が失敗を招く構造を見抜くのがコツです。

 

最後に

​漢文が難しいのは、それが古語だからではありません。

「一つの意味(正解)しかない」と思って読んでしまうからです。​諸子百家のエピソードは、むしろ「意味は揺れるものだ」「一方的な見方を捨てろ」と教えてくれています。こうした「背景にある思考」を武器にすれば、白文はもっとクリアに読めるようになります。

​KATEKYOの先生と一緒に、古の知恵を現代の入試突破の力に変えていきましょう。

​静岡事務局 K.K

 

 

 

 

 

 

 

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