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【高校化学】ヨードメトリーの計算問題を攻略!公式1本で解く方法と実験の流れ
2026年05月29日
皆さん、こんにちは。
高校化学・酸化還元の定番で「実験が複雑で計算が大変…」となりがちなテーマ、それがヨウ素滴定です。実は次の2種類があります。
- ヨージメトリー(ヨウ素酸化滴定)
- 還元剤を直接、ヨウ素 I₂ で酸化して測る方法。
- ヨードメトリー(ヨウ素還元滴定)
- 酸化剤により発生したヨウ素 I₂ を、チオ硫酸ナトリウム Na₂S₂O₃ で還元滴定して、もとの酸化力を間接的に測る方法。
今回は、つまずきやすい後者「ヨードメトリー」を、色の変化と計算を一本化する視点で解説します。

実験の流れ(ヨードメトリー)
- 第1ステップ(酸化):ヨウ素を発生させる
- 試料中の酸化剤(例:過酸化水素など)に、過剰のヨウ化カリウム KI を加える。
- 酸化剤の働きで、無色のヨウ化物イオン I⁻ が酸化され、茶褐色のヨウ素 I₂ が生じる。
- 第2ステップ(還元):発生したヨウ素を測る
- チオ硫酸ナトリウム Na₂S₂O₃ 溶液を滴下し、I₂ を I⁻ に還元しながら、その量を正確に測る。
反応と色の根拠
- デンプン溶液は「終盤、淡黄色になったところ」で加えるのがコツ。直後に「青紫色(ヨウ素デンプン反応)」になり、以降の微量の I₂ を可視化できる。
- Na₂S₂O₃ をさらに滴下し、青紫色が一滴で完全に無色になった瞬間が終点。
半反応式(酸化還元の電子収支)は次の通り。
- チオ硫酸イオン(還元剤)
- 2S₂O₃²⁻ → S₄O₆²⁻ + 2e⁻
- ヨウ素(酸化剤側の生成物)
- I₂ + 2e⁻ → 2I⁻
これらを合わせると、ヨウ素とチオ硫酸ナトリウムの物質量比は
- I₂ : Na₂S₂O₃ = 1 : 2
すなわち、
- I₂ の mol × 2 = Na₂S₂O₃ の mol
ここがヨードメトリー計算の土台です。
計算はこの一本化で解く
もとの酸化剤の当量(価数)を v とすると、入試で使う等式は一行で済みます。
- もとの酸化剤の mol × v = チオ硫酸ナトリウムの mol × 2
途中で I₂ を介しても、計算上はこの一本で直行できます。ヨージメトリー(I⁻ → I₂ + 2e⁻)との違いは、I₂ を「作ってから測る」か「直接 I₂ で測る」かだけ。計算では係数がブレないように、上の関係を基準にしてください。
典型問題の型
- 与えられるもの
- Na₂S₂O₃ 溶液の濃度 c (mol/L)
- 終点までの滴下体積 V (L)
- もとの酸化剤の価数 v(または反応式から読み取る)
- 試料の体積や質量
- 手順
-
- n(チオ硫酸) = c × V
- n(酸化剤) = n(チオ硫酸) × 2 / v
- 必要なら濃度や質量に変換(モル質量で mol ⇄ g、全量補正があれば体積比で補正)
- ワンポイント
- デンプンは「遅れて」入れる(早過ぎると終点が見えにくい)。
- 溶液は冷暗所で保管(I₂ 揮散や分解、Na₂S₂O₃ の劣化を防ぐ)。
- 淡黄色になったらデンプン投入、青紫→無色が一滴で消えるところを狙う。
- 係数の取り違え
- I₂ : Na₂S₂O₃ = 1 : 2 を最優先の暗記事項に。半反応式で毎回検算してもOK。
- デンプン投入のタイミング
- 早すぎると吸着で終点がズレる。色が薄い黄色になってから。
- 濃度や全量の見落とし
- 調製後の全量(メスフラスコ補水)や希釈倍率を図にして確認するとミスが激減。
まとめ
- ヨードメトリーは「酸化剤の強さを、発生 I₂ を介して Na₂S₂O₃ で測る」方式。
- 計算は「酸化剤の mol × 価数 = Na₂S₂O₃ の mol × 2」の一本で直行。
- 色の道標は「茶褐色→淡黄色(デンプン)→青紫→無色(終点)」。
複雑に見える連続操作も、反応比と色の根拠がつながれば一気に簡単になります。道具立ても手順も、目的は「I₂ の量を正確に読むこと」。この一本化で、共通テストから二次まで安定して得点源にしていきましょう。
(静岡事務局 K.K)


