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「毒殺です」

2019年11月22日

サスペンスドラマで毒殺があったら、その毒はほとんどの場合が青酸カリです。
青酸カリ、正式名はシアン化カリウム、化学式はKCN。
そんなテレビドラマで馴染みな毒、青酸カリは呼吸を妨げる呼吸毒です。
呼吸を妨げると言っても息を出来なくする訳ではなく、細胞に酸素が行くのを妨げるのです。
肺で吸った酸素は血液中のヘモグロビンに入っている鉄に結合して細胞に運ばれ、酸素は細胞に渡されます。
ところが呼吸毒であるKCNはこの鉄に不可逆的に結合してしまうのです。
そのため酸素が鉄と結びつくことが出来なくなり酸素が細胞に行けなくなるのです。
そんな危険なKCNにも弱点が二つあります。
①KCNが毒として働くためには気体の青酸ガス、正式名シアン化水素HCNになる必要があります。
つまり被害者がKCNを飲むと胃酸、すなわち塩酸HCLと反応してガスであるHCNになります。
この気体HCNが食堂を逆流して肺に達し、そこでヘモグロビンと結びつくのです。したがって胃に酸が無い無酸症の患者さんに飲ませてもHCNは発生せず悲劇も起きないようです。
KCNは長く空気中に放置すると二酸化炭素と反応して無毒の炭酸カリウムに変化してしまいます。
そんなKCNですが、自然界には存在しません。こんな危険な物は作らなければ良いのにと思うかもしれませんが、KCNの水溶液は金Au.銀Ag.白金Ptなどの貴金属を溶かします。
つまり貴金属をメッキするのに必要な物なのです。また金鉱脈から金を溶かし出し金を回収する時も必須な物です。
KCNと毒性有用性が全く同じである青酸ソーダ、正式名シアン化ナトリウムNaCNは工業的に使うために日本だけで年間3万トンが生産されているのです。
また今秋の豪雨でメッキ工場から流れ出して所在不明になったとニュースで報じられていました。
皆さん、危険だけど必要な物。少しは身近に感じて頂ければと思います。

 

  藤枝事務局 T.U先生