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受験生とアン
2020年01月10日
新年明けましておめでとうございます。静岡県は天気も良く,穏やかな新年となりましたね。
皆さんにとって,良い1年となりますように!
年が明けると受験シーズン。県下では,先ずは中学入試,そしてセンター試験。そのあと私立高校入試や私立大学の入試が始まり,国公立大学入試,公立高校入試と,2か月ほど受験が続きます。私も受験生でした。36年前には高校受験,33年前には大学受験を経験したのですが,さすがにそれくらい前になると,記憶も薄れてきています。でも,ひとつだけ確かなことがあります。それは,勉強で落ち込んだ時は『赤毛のアン』を読んで元気を出していたことです。赤毛のアン,原題は『Anne of Green Gables』(緑の切妻のアン)。
日本では村岡花子の翻訳で長く親しまれてきましたが,小説家の松本侑子による完訳も出版されました。この作品の楽しさについては様々な解説本等があるので,私から申し上げる必要はありますまい。私が落ち込んでいた時に『赤毛のアン』を読んでいた理由だけお話させて頂きますと・・・アンがクイーン学院という学校の入試に向けて毎日頑張っている場面があるんですが,そこを繰り返し読むんです。それとレドモンド大学に入学するためのエイヴリー奨学金を勝ち取った場面。ここも読む。そうすると自分もやれる気がしてくるんです。多分そんな読み方では,この名作のすばらしさを1%も味わったことにはならないとは思うのですが,まあ,それは人それぞれということで。では,最後に,マシューの心温まる言葉を原文で紹介いたしましょう。
’Well now, I’d rather have you than a dozen boys, Anne,’ said Matthew patting her hand. ‘Just mind you that — rather than a dozen boys. Well now, I guess it wasn’t a boy that took the Avery scholarship, was it? It was a girl — my girl — my girl that I’m proud of.
あえて訳は付さないでおきます。この言葉の持つ温かさは全編を通して読んだ後でないと分かりません。村岡花子,松本侑子,どちらの訳も簡単に手に入ります。上記以外にも珠玉の言葉がちりばめられた『赤毛のアン』,まだ読んだことのない方,是非ともご一読を!
藤枝事務局 白髪のオジサン