フランス「死んだ人と結婚できる」
これは「冥婚」とか「死後結婚」と呼ばれるもので、その風習は中国や韓国、じつは日本にもあるそうです。
ふつう「冥婚」や「死後結婚」は死者を弔う儀式の色合いが強いのですが、フランスの場合は、生きている人のためにある点が異なっています。
しかもフランスが独特なのは、それがちゃんと民法上可能となっている点ですが、どうしてこんな法律ができたかというと、次のような事情がありました。
ある女性が婚約中に相手が死亡してしまい、そのときに妊娠していた子供に父親の姓をつけてあげたいと思い、時の大統領であるシャルル・ド・ゴールに嘆願しました。それによって1959年に実現した法律です。
この法律では、婚約をしている間に突然相手が亡くなり、その相手の結婚の意思が明確であった場合に、大統領がその婚姻を法的に認めるようになっています。
しかし亡くなった相手の資産を相続したり、生前まで遡って婚姻を認めるようなものではないので、お金がらみの
どろどろとした話ではなく、純粋に愛を貫きたい、自分の愛を証明したいとする行為らしいです。
なんともフランス的なロマンティックな法律ですね。
静岡事務局 教師M
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