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素因数分解
2022年05月13日
今年は2022年です。2022の素因数分解を考えてみます。
2022=2×1011
1011は素数でしょうか?1011の各桁を足すと1+0+1+1=3ですから、1011は3で割れます。
1011=3×337
337は素数でしょうか?素数で割っていけばわかります。しかし、かなり時間がかかります。
337÷2=× 337÷3=× 337÷5=× 337÷7=× 337÷11=× 337÷13=×
337÷17=× 337÷19=× 337÷23=× 337÷29=× 337÷31=× ・・・・・・
337までの素数を全て考えるのは大変です。337が素数かどうかを判断するには、どこまで考えれば全ての素数を考えることと同じであるといえるのでしょうか。
例として16を考えます。16を素数で割ることは、16の約数を考えればわかります。
16の約数=1,2,4,8,16
16の約数中の素数は2のみです。このことを他の考え方で確認します。
約数の関係を考えると、16=1×16,2×8,4×4となるので、16の約数の中央値は4です。このことから、16を素因数分解したときの素数は4以下の素数(2のみ)であることがわかります。
また、別の例として18を考えます。
18の約数=1,2,3,6,9,18
18の約数中の素数は、2と3であることがわかります。このことを16のときと同じように確認します。
18の約数の関係から中央値を考えます。約数の中央値が3と6の間にあることはわかります。16の時と同じように、同じ数を2つかけたときが中央値となります。すなわち、〇×〇=18のときの〇が中央値です。同じ数を2つ掛け合わせて18となる整数はないので、同じ数を2つかけて18に近い数を考えます。すると4×4=16、5×5=25が見つかります。そして、16<18<25から、4×4<〇×〇<5×5です。したがって、〇=4.‥‥となります。すなわち、18を素因数分解したときの素数は、4以下の素数(2のみ)であることがわかります。
話を337に戻しましょう。〇×〇=337となる数〇の近くの整数を考えればよいわけです。2乗の数はある程度暗記しておいたほうが楽です。また簡単に出す技術もありますが、ここでは省きます。
18×18=324と19×19=361から、324<337<361です。すなわち、18×18<〇×〇<19×19です。このことから、337は18までの素数(2,3,5,7,11,13,17)で割れば、337が素数か合成数かがわかります。実際に確認すると、割り切れるものは無いので、337は素数であることがわかります。
以上から、2022の素因数分解は、
2022=2×1011=2×3×337
ということがわかります。
素因数分解に限らず整数の問題はややこしくなりがちです。大切なことは定義や性質を押さえつつ考えることです。受験生は基礎に忠実に考えてほしいと思います。
藤枝事務局 番頭先生