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形容動詞の種類分け
2022年11月04日
古語の形容動詞には、ナリ活用とタリ活用があります。どちらもラ変型活用語で、活用形を覚えるのは、そう難しくはありません。ラ変型の活用は助動詞の活用にも多いので、覚えておくと役に立ちます。
では、ナリ活用の形容動詞とタリ活用の形容動詞の間には、どのような違いがあるのでしょうか。ナリ活用の形容動詞の例には「静かなり」「うれしげなり」があげられます。
タリ活用の形容動詞の例は、「堂々たり」「荒涼たり」です。音読すると響きの違いが分かるでしょう。ナリ活用の形容動詞は、いわゆる和語の響きがあり、タリ活用の形容動詞には漢語の響きがあります。タリ活用の形容動詞は特徴的で、漢文訓読的な文章にしか出てきません。入試の問題で見掛けることは少ないかと思いますが、タリ活用の形容動詞と出合った時には「漢文調(和漢混交文)だなぁ」と、その響きを味わってみてください。
現代語の形容動詞は終止形が「~だ」「~です」となる単語(活用のある自立語)ですが、個人的には形容動詞を豊かに遣える人は、素敵な人に思われます。形容動詞を上手に遣うのは、なかなか難しいものです。
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